中国、米国務省の人権報告に反発

 中国駐アメリカ大使館は3月5日記者会見を行い、米
国務省の人権報告に盛り込まれた中国への非難に反発し
、アメリカの中国内政への干渉に反対するとともに、ア
メリカ側が誤ったやり方を放棄し、対話と協議を通じて
人権問題での食い違いを解決するよう呼びかけた。

 于樹寧大使館スポークスマンは次のように述べた。

 人権の保護と促進は国家の内部事情であり、外部勢
力からの干渉を許さない。中国政府は一貫して人権の保
護と促進を重視している。中華人民共和国成立後、特に
改革開放が実施されてからの二十年来、中国の人権事業
は大きな進歩を遂げ、人民の生活水準は大いに向上し、
政治、経済、社会及び文化的権利を多く持つようになっ
た。しかし、2月26日に発表された米国務省の人権報告は
この状況を無視し、中国を非難した。我々はアメリカ側
のこうした中国への内政干渉に断固として反対の意を表
する。

 アメリカでの人権問題も少なくないが、その報告で
は自国の問題にはいっさい触れず、194カ国・地域の人権
状況に対して賛否を論評している。これは典型的な二重
基準である。中米の人権についての対話が再開されてか
ら一カ月後、アメリカがこの報告を発表したのは実に遺
憾である。

 (アメリカは今年ジュネーブ人権会議で反中国提案
を打ち出す可能があることについて)中国は人権問題の
政治化に反対している。アメリカ等の西側諸国は七回連
続で国連人権委員会において反中国提案を打ち出したが
、いずれも失敗に終わった。昨年、アメリカはこのやり
方を放棄し、人権についての対話の再開のために障碍を
取り除いた。我々は、もしアメリカが今年も反中国提案
を打ち出した場合、双方の人権についての対話だけでな
く、中米関係にもマイナス影響をもたらすだろう、と見
ている。

 (アメリカで、中国の人権を中国の世界貿易機関(
WTO)の加盟と結びつけて考えるという提案が打ち出
されたことに触れて)クリントン政権の発足当初はこの
両者を結びつけていたが、これを悪い政策として後に放
棄した。我々はアメリカ側が過去の過ちを再び繰り返さ
ないよう希望する。

 (中国は最近いわゆる「政治活動分子」を一部逮捕
した問題に触れて)これらの人々は海外の反中国勢力か
ら資金を受け取って、政府転覆の活動に従事し、中国の
刑法を犯したことで、中国司法機関に逮捕され、裁判に
かけられた。刑事犯への処罰と人権の保護と促進は全く
別のことである。これらの犯罪者はごく少数にすぎず、
十二億の中国人民を代表することにはならない。事実、
多くの国では厳しい措置を講じて国家安全の脅威になっ
た犯罪者を処罰している。例えば、アメリカの法律では
、政府を転覆しようとする人なら、たとえビラ等を印刷
、配布したとしても、懲役20年と罰金2万ドルを処する、
と規定しているのがそれである。

 人権問題は中米関係の一面にすぎない。中国はこれ
までずっと、両国間の食い違いを認め、相互尊重を踏ま
えて非難、対抗せずに、対話と協議を通じて食い違いを
解決するのが、中米の人権問題をめぐっての食い違いを
善処する方法だ、と見ている。

 「人民日報」 1999年3月8日6面