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一 二〇〇〇年度の国民経済と社会発展計画の執行状況
過去の一年間は、中国共産党の正しい指導の下に、全国各民族人民は団結奮闘し、国民経済と社会発展において著しい成果を収め、経済全般の運営には良性循環の方向に向う重要な転機が現われ、計画執行状況は良好であった。
国民経済は比較的テンポの速い発展を保ち、成長の質と効果は絶えず向上した。国内総生産(GDP)は八兆九四〇四億元を達成し、八%増となって、伸び幅は前年度より〇・九ポイント上がった。物価の全体的レベルは下落が止まって安定を取りもどし、住民消費者物価は〇・四%上昇した。一定の規模をもった工業企業の利潤は四二六二億元を達成し、同期比八六・二%増となった。そのうち、国有および国有持株企業は二三九二億元の利潤を達成し、前年度の二・四倍となった。工業製品の販売率は九七・七一%で、前年度に比べて〇・四六ポイント伸びた。
経済構造の調整は積極的に推進され、有効供給の能力はさらに増強された。農業構造の調整は新たな一歩を踏み出した。特別用途優良小麦、優良早稲および大豆の栽培面積はかなり大きく拡大した。深刻な干害を被った状況のもとで、食糧の総生産高は四億六二五〇万トンに達した。重要農作物の生産は優位産地へ集中し始めた。肉類、家禽、卵類、牛乳および水産物の生産高は安定した伸びを見せている。ハイテク産業は速いテンポで発展し、新たな成長要素になっている。電気通信機器関連製造業の総生産額は初めて一兆元の大台を突破し、製造業のなかで最大の産業となった。移動通信の携帯電話は一三〇%増で、半導体集積回路は五一・五%増となった。固定通信電話綱と移動通信電話綱の規模はいずれも世界第二位になっている。企業を主体とする技術創造・革新システムの建設はさらに強化され、産・学・研協力項目は一四万件に達した。紡績業種の構造調整の重点は、立ち遅れた生産能力の淘汰・圧縮から工業製品の品質向上・グレードアップへと逐次転換し、これにより一群の企業は競争力を増強した。石炭、冶金、石油、化学工業、機械、建材、製糖などの業種も立ち遅れた生産設備を淘汰し、製品構成調整のテンポを速めるうえで積極的な進展をみせた。
固定資産投資は安定した成長を示し、国債利用プロジェクトの建設は著しい成果をあげた。全社会の固定資産投資は三兆二六一九億元を達成し、前年度比の九・三%増となった。電子工業と科学研究技術サービス業の基本建設に対する投資はそれぞれ四八・九%と一九・二%増え、技術改良への投資は一三・二%増えた。西部地区への投資は一四・四%増で、それぞれ東部と中部地区よりも六・一ポイントと〇・六ポイント多い。
中央財政の国債増発は経済・社会の発展を促進するうえで重要な役割を果たした。ここ三年来、長期建設国債を合わせて三六〇〇億元発行し、その押し上げにより地方、部門、企業の関連資金の投入及び銀行の貸付は計七五〇〇億元に達し、多年来やろうとして実現できなかった次のような一部大事業を力を集中して成し遂げることができた。一つは、インフラ建設の進展が速まったこと。大河川・大湖沼の堤防を一万六〇〇〇余キロ補強し、節水灌漑面積四三三万三四〇〇ヘクタールを新規増加させた。自動車道路を一七万四〇〇〇キロ新規開通し、そのうち、高速道路は一万二三〇キロになった。鉄道の新規敷設は二〇七〇キロである。農村部電力綱の建設と改造工事を基本的に完遂した県(区、市)の数は一〇〇〇にのぼり、高圧・低圧送電線路の新規架設と改造は二〇〇万キロ近くになった。現在建設中または完工した国家食糧備蓄倉庫の容量は三五〇〇余万トンになる。都市部の給水、給熱、ガス供給と汚水処理能力は改善された。二つは、企業の技術進歩と産業のグレードアップを推し進めたこと。三〇〇件余りのハイテク産業化プロジェクトをサポートし、八八〇件のプロジェクトが国債の利子補助による重点技術改良計画に組みこまれた。三つは、生態建設と環境保全を強化したこと。重点地域の生態環境建設の総合対策、天然林資源の保護、天然草地の保護および中・西部地区における傾斜地の耕地を林地、草地に復原させる試行プロジェクトを実行に移した。北京の環境汚染対策プロジェクトを支持し、北京・天津風砂発生源地区の整備に取り組んだ。「三つの河」(淮河、海河、遼河)、「三つの湖」(太湖、巣湖、求池)流域の水汚染対策プロジェクトを四四件完成させた。こうして重点地域の生態と環境の状況は初歩的に改善されるようになった。四つは、社会事業の発展を促進したこと。教学、実験、科学技術研究などのためのインフラプロジェクトを六九四件建設し、大学の運営条件を改善した。各地区、各関係部門は絶えず国債利用プロジェクトの管理措置を完備させ、重大プロジェクトに対する監察活動を強化した。建設基金が流用され、工事下請けで規定に違反する行為があり、かつ深刻な品質問題が存在しているプロジェクトに対して厳しく取り調べて、処分し、工事の質と資金の安全を確保した。
消費需要は安定した回復をみせ、人民生活は引き続き改善されている。社会消費財小売総額は三兆四一五三億元で、実質一一・四%増となった。住宅、観光等の新たな消費のホット・スポットが徐々に形成されている。個人が商品化住宅の購買に当てる支出は五〇・六%伸び、商品化住宅の総売上高の八四・八%を占めている。春節、「メーデー」、「国慶節」が休日消費の「ゴールデン・ウィーク」になった。通年で国内旅行に出たものは延べ七億四〇〇〇万人に達し、観光収入は三一七六億元で、一二・一%伸びた。都市部住民の一人当たりの可処分所得および農村住民の一人当たりの純所得はそれぞれ六二八〇元と二二五三元に達し、価格要因を差し引くと、年間実質伸び率は六・四%と二・一%であった。都市部一人当たりの居住面積と農村部一人当たりの居住面積はそれぞれ一〇平方メートルと二五平方メートルになる。貧困扶助教育プログラムは進展をみせた。開発型貧困扶助の度合いは一段と強化され、衣食問題がまだ解決されていない農村貧困人口は引き続き減少し、「八・七(七年間で八〇〇〇万人)」貧困扶助の難関突破計画目標は基本的に達成された。
財政収入は大幅に伸びており、金融の運営は安定を保っている。全国の歳入は一兆三三八〇億元で、前年度比一六・九%伸び、歳出は一兆五八七九億元で、二〇・四%増となった。全国の財政収支を差し引くと、歳出は歳入を二四九九億元上回っており、そのうち、中央財政の赤字は二五九八億元で、補正予算で定められた赤字額より二〇〇億元減少しており、地方財政は九九億元の黒字である。引き続き穏健な通貨政策を実施し、信用政策の運用によって貸付の投入方向を導いた。年末、広義のマネー・サプライ(M2)と狭義のマネー・サプライ(M1)はそれぞれ一二・三%と一六・〇%伸び、通年の現金通貨流通量は一五〇〇億元以内に抑えられている。全金融機構の各種の貸付残高は九兆九〇〇〇億元で、年間一兆三〇〇〇億元増えた。個人預金実名制が導入された。年末の国家外貨準備高は一六五六億ドルに達し、一〇九億ドル増えた。
国有大・中型企業における改革と三年間で苦境脱出をめざす目標は基本的に達成され、その他諸分野の改革も絶えず深化している。国有大・中型中堅企業の現代的企業制度確立作業は積極的な進展を見せ、「債権の株式化」の実施、企業の上場規模の拡大および国有重点大型企業に対する監査役会の派遣は、国有企業の経営メカニズムの転換と経営状況の改善を促進した。一九九七年末に赤字を抱えている国有および国有持株大・中型工業企業は六五九九社にもなるが、二〇〇〇年末には、七〇%以上も減少した。社会保障システムの整備のテンポが加速している。国有企業の一時帰休者の基本生活費および企業の引退・退職者の基本養老年金を期限通り全額支給することを確保する仕事が強められた。基本養老年金給付の社会化の割合は九〇%を超え、失業保険制度は逐次打ち立てられ、基本医療保険制度の実施が始まっている。
価格改革は更に推し進められた。農村部における電力網の改造と電力管理体制の改革を終えた地区は、都市部と農村部との電力網・電気料金同一化を逐次実現している。国内の精製油の価格は国際市場と徐々にリンケージしている。医薬品、医療サービスにおける価格システムの整頓は成果を収めている。交通、車両に関連する費用徴収を二三八項廃止した。電信・電話料金に対する検査を行い、観光、電力、精製油の価格、公安部門による費用徴収、農村部における小・中・高等学校教育の費用徴収などに対して、特別検査を展開した。
食糧・綿花流通体制の改革は新たな進展を遂げた。国有食糧企業における大量の赤字経営の局面を転換させた。中央備蓄食糧垂直管理体制を初歩的に打ち立てた。食糧、綿花の備蓄施設の建設に力を入れる度合いを強め、国は一般競争入札という形を通じて、ストックされた綿花、砂糖を売却し、市場需給と価格水準を効果的に調節した。
西部大開発は相継いで始動し、この戦略的構想が実行に移された。西部開発の総体的計画を研究、策定し、西部大開発を実施する若干の政策・措置が打ち出された。西部地区における交通、エネルギー、水利の建設は積極的に推し進められている。西安=南京、重慶=懐化間の鉄道線路、重慶のライトレール、青海渋北から西寧を経由して蘭州に至る天然ガスパイプライン等の新規施工プロジェクトは順調に進展している。「西部から東部への天然ガスパイプライン」、「西部から東部への送電」等の重要プロジェクトの前期作業は速められ、貴州洪家渡、引子渡、烏江渡の水力発電所、雲南宣威の六〇万キロワット発電所および一群の高圧送電線路の建設が起工した。建設中の大・中型プロジェクトの進度は加速している。耕地を林地・草地に復原させる示範事業は着実に推し進められ、モデルテスト地区における耕地の林地・草地への復原面積は約七五万ヘクタール、造林に適した禿山・荒地の造林緑化は約五二万ヘクタールに及んでいる。天然林資源保護プロジェクトは順調に進んでいる。砂漠化の防除や、水土保持の総合対策などのプロジェクトは着実に展開している。科学技術と教育の分野で西部地区への支持の度合いを強めた。
輸出入貿易は急速に成長し、外資利用は更に質的に向上している。対外貿易はアジア金融危機のもたらした不利な影響から脱し、輸出入は勢よく伸びており、貿易構造はよりいっそう改善された。輸出入総額は四七四三億ドルで、前年度比三一・五%増となった。そのうち、輸出は二七・八%、輸入は三五・八%増えた。機械・電子製品の輸出は一〇五三億ドルで、三六・九%伸び、輸出総額の四二・三%を占めている。ハイテク製品の輸出は五〇%伸び、輸出総額の一四・九%を占めている。国内で欠乏している機械設備、原材料、工業中間製品の輸入はかなり速いテンポで伸びている。
外資利用の局面は好転している。新しく認可された外商投資プロジェクトは前年度比の三二・一%増で、契約ベースの外資利用金額は五一・三%増えた。外資の実質利用は五九〇億ドル、そのうち、外商の直接投資は四〇七億ドルである。一部の大型企業グループは海外の株式市場で上場し、成功を収めた。「海外進出」という開放戦略の実施を積極的に推進し、条件の整った企業の対外投資を誘導し、奨励した。海外で行った資源開発や、加工生産プロジェクトは進展を見せ、ハイテクの研究開発プロジェクトは増えてきた。二国間および多国間の経済・貿易関係は重大な進展を遂げ、わが国の世界貿易機関(WTO)への加盟を実現する会談は最終段階を迎えた。
科学技術・教育による国家振興戦略の実施は新たな進展を遂げ、諸般の社会事業は全面的に進歩している。科学技術の発展は一部の分野で重要な突破を遂げた。「風雲二号」気象衛星の打ち上げ成功により、わが国は世界で太陽同期軌道と地球静止軌道の気象衛星を同時に開発・製造し、打ち上げることのできる第三番目の国となった。スーパー・ハイブリッド米の研究は大きな成果を収め、超並列処理型コンピュータ・システム「神威T」の主な技術的指標と性能は世界の先進水準に達し、高速広帯域通信網が開通し、世界最初の電磁式バイオ・チップを作り出した。国内で独自に開発・製造した第一台目のヒューマノイドロボットが世に出されたが、これはわが国のロボット技術が世界尖端の隊列に割りこんだことを示している。科学研究機構の管理体制の改革は重要な進展を見た。民間の科学技術企業が急速に生長してきた。国家創造・革新システムの建設は逐次推し進められている。
各レベル、各種の教育は全面的に発展し、資質教育は引き続き推し進められている。九年制義務教育が基本的に普及した地域は全国人口の八五%をカバーし、青・壮年の非識字率は五%以下に減り、「二つの基本」の目標は初歩的に達成された。高等教育管理システムの改革は重大な進展を見せた。一般大学の学生募集人数は二二一万人で、前年度より六一万人増えた。成人大学教育は急速に発展している。「二一一」プロジェクト(二十一世紀に目を向けて、全国で一〇〇の大学や一群の重点学科を優先的に発展させる計画)の第一期建設目標は期限どおり達成した。
文化・芸術や、報道・出版、ラジオ・映画・テレビ、社会科学、計画出産、医療・衛生、スポーツと文物保護などの諸般の事業の発展は加速している。ラジオ・テレビの人口総合カバー率はそれぞれ九二・一%と九三・四%に達した。人口の自然増加率は所期の目標値以内に抑えられている。医薬・衛生システムの改革には重要な進展が見られた。社会主義精神文明の建設と民主的法秩序の建設は一段と強化されている。第二七回オリンピック大会において、わが国の代表選手はこれまで同大会に参加して以来の最も優れた成績を上げ、全国人民の愛国心と団結奮闘の精神を奮い起こさせた。
二〇〇〇年度の国民経済と社会発展において獲得した成果は、なまやさしいものではなかった。これは全国人民がともに努力奮闘し、中央の一連の正しい政策を真剣に貫いた結果である。これらの成果はわが国の第九次五ヵ年計画が成功裏に完遂され、現代化建設第二段階の戦略目標がすでに達成され、第三段階の戦略目標の諸措置を実施するうえで確固たる基礎が築かれたことを示している。それと同時に、われわれも経済と社会生活においてなお軽視することのできないいくつかの矛盾と問題が存在していることを冷静に見て取っている。有効需要の正常な成長メカニズムが今なお完全に形成されておらず、経済回復の基盤がまだ固まっていないこと。社会投資がそれほど活発ではなく、集団と私営と個人経済による投資の伸び率はいくらか上昇したものの、社会全体の投資増加に果たす役割はなお十分とは言えず、消費の拡大を制約する要因がまだ若干存在し、農村の消費市場の起動にはなおいっそう力を入れなければならないこと。輸出商品の構成にはまだ不合理な所があり、一部の商品は競争力に欠けていること。農業は自然災害に対する防御能力が弱く、農産物の価格は低迷を続け、農民収入の伸びは鈍く、一部の食糧産地では農民の収入の減少さえみられること。産業構造は完全に合理的であるとは言えず、一般加工業の生産能力過剰にかかわる矛盾は依然としてかなり際立っており、比較的高度の技術含有量を有する新興産業の占める割合がまだ高くないこと。地域経済の発展は余りよくバランスがとれておらず、農村現存の貧困人口をさらに貧困から脱出させるにはまだかなり困難があること。国有企業の経営メカニズムはまだ根本的に転換しておらず、創造・革新力が比較的弱く、一部企業の経営はかなり困難であること。都市部における就業圧力は以前より大きくなり、国有企業ではまだ六〇〇万人余の一時帰休者が再就業を果たしていないこと。一部の地区では養老保険基金の充当が支出に追いつかず、賃金と引退・退職年金を正常に支給するにはまだ少し無理があること。所得分配の不合理による矛盾がより際立ってきていること。一部の地区では偽造品・粗悪品の製造・販売や脱税、税金のごまかし、外貨の詐欺、密輸などの活動がはびこっており、社会の信用が混乱して、財政・経済面の規律違反行為は何度禁じても跡を絶たないこと。少数の国家公務員が職
権を濫用して私利をむさぼり、汚職腐敗、贅沢や浪費に走る現象がまだかなり深刻であること。安全生産にかかわる潜在的な災いの要因が多く存在しており、重大なもしくは特に重大な事故によって人民の生命や財産に大きな損失がもたらされたこと。一部の地方では社会治安の状況がよくないこと。これらの問題に対して、各関係部門は非常に重視しており、すでに対策を講じ、これからも引き続き対策を講じて真剣に解決していく。
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