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  更新時間 :2004年05月10日18:52 (北京時間) 文字

「故意」の立証が争点に Winny開発者逮捕


  ネット社会が世界的に広がる中で10日、パソコンのデータ交換ソフト開発者が、全国で初めて著作権法違反幇助(ほうじょ)容疑で逮捕された。著作権者側は違法状態が解消されると捜査に期待を寄せる。故意の立証など捜査上の課題を指摘する声も出る中で、ユーザー側にも波紋が広がった。

  作詞家、作曲家らでつくる日本音楽著作権協会(本部・東京)によると、Winnyの登場でレコード会社などはかなりの痛手を被っていたとみられるという。レコード会社の総生産額は毎年減り続け、98年に比べて03年は約3分の2の4千億円に落ち込んでいる。

  しかし、個人のパソコン同士でのファイル交換を立証するのは難しく、有効な対策措置がとれないでいる。今回の京都府警の捜査について同協会の梅津裕広報部長は「ソフト開発者の法的責任までは問えないと思っていたので、かなり踏み込んだ捜査だと思う。著作者に正当な利益が還元されない状態を止めてもらえるのではないかと期待している」と話す。

  ネットと著作権法に詳しい近藤剛史弁護士は、「ソフトの開発者を著作権を侵害させた幇助とみなして逮捕した例は恐らく世界でも極めて珍しい。犯罪の根っこを押さえるという意味で、影響はかなり大きい」と指摘する。映画やゲームソフトなどを違法コピーする著作権の侵害は、世界的な問題となっているという。

  一方で、Winnyは、サーバーを介さず情報交換できるツールで、使い方次第では有益な面もある。「開発者がどこまで違法性を認識していたのかという『故意』の立証、『表現の自由』『学問の自由』という憲法上の問題を含めて、今後、議論を呼ぶのは必至だろう」とも語った。

  園田寿・甲南大大学院教授(刑法、情報法)は「今後、争点になるのは、開発者の故意の有無だろう」とみる。開発者がメールなどで利用者と連絡を取っていた場合、幇助容疑も成立するが、単に開発しただけなら違法行為の「あおり」にしかならないと指摘。「共犯が成立するためには具体的に犯罪が発生するという結果について予見していることが必要だ。でないと、パソコンメーカーやインターネット接続業者、Winnyのマニュアル本を出している出版社までも共犯に問われることになってしまう」と話した。

  「asahi.com」 2004年5月10日

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