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  更新時間 :2006年10月30日15:44 (北京時間) 文字

街頭ごみ箱、なぜか関西は健在 全国では撤去進む


  大阪、京都、神戸の3市の街頭や関西の鉄道の駅に普通にあるごみ箱。実は全国では急速に減っている。散乱や火災といったトラブルとテロ対策が主な理由で、首都圏ではごみ箱をすべてなくした鉄道会社もある。関西人は便利さにこだわるのか、ごみ箱はなくせないらしい。

  大阪・御堂筋では、交差点ごとに灰色の「街頭ごみ容器」がある。ちり紙を捨てた男性会社員(29)は「大阪では大通りに必ずごみ箱がある。便利です」と話す。

  大阪市は東京五輪の聖火リレーがあった64年から設置を始めた。現在は約5000個あり、年約2500トンのごみが集まる。

  「ポイ捨てされるより、せめてごみ箱に捨ててとの願いからです」と市環境事業局。市民アンケートで、ポイ捨てする理由として「ごみ箱がなかった」を挙げる人が半分程度いるのも根拠の一つだ。散乱などの苦情もさほどないという。

  大阪市が04年度に調べたところ、主な政令指定市でごみ容器を置いていたのは川崎、京都、神戸、広島、北九州。数では大阪が最多で、2位の京都は約700個だ。

  大阪市の水本剛史担当課長は「関西では『ごみ箱を撤去しました』という看板の上にわざわざごみを置く例も見る。関東などとは気質が違うようで、すぐなくすわけにはいきません」。ただ、年2億9000万円の経費を抑えるため、収集の外部委託化を検討している。

  京都市は年約600トンを集める。外部委託している回収費は年約1億円。担当者は「泊まりがけの観光客にまでごみを持ち帰ってとはいいにくい」と話す。

  神戸市が107個を置いているのは観光客が多い三宮・元町地区。外部委託の経費は1566万円で、05年度は198トンを回収した。「毎日回収しているので苦情は特にない」と市環境局。「増やして」との要望も年数件寄せられている。

  廃棄物処理法は、市町村に必要に応じてごみ容器を置くよう義務づけている。ただ最近はむしろ撤去の動きが相次ぐ。

  北九州市は今年7月、街頭のごみ箱467個をすべて撤去した。散乱が目立ったためだ。市の担当者は「撤去した場所の9割以上はかえってきれいになった」という。

  東京都新宿区は04年夏に約150個を全廃した。97年から設置してきたが、たばこでぼやが起きるなどのトラブルに耐えかねた。自主的に設置していた渋谷区のJR渋谷駅前の商店街も昨秋、全面撤去に転じた。経費が年1000万円に達し、限界に達したためという。

  ごみ箱を残すかどうかの差は鉄道で特に顕著だ。スペインで列車テロが起きた04年、国は鉄道各社に対してごみ箱の撤去・集約を求めた。

  関東は大半の社が撤去を選んだ。JR東日本は新幹線車内のごみ箱も封鎖。乗客の苦情が絶えず、今年7月に解除した。京浜急行、東急、京王の私鉄3社は今も駅のごみ箱がないままだ。

  一方、JR西日本は「客の便利さを損ないたくない」と数を減らさず、新幹線のごみ箱もそのまま残した。阪急電鉄はこの1年間で55個増やした。同社広報部は「テロ対策とごみ箱のあり方は別個の問題ととらえている」と話す。

  神戸市営地下鉄は昨年11月、ホーム上の約200個を撤去した。テロ警戒が理由で「苦情はほとんどなかった」と市交通局。ただ、自販機横の空き缶入れやベンチの下に置き去りにされるごみが一時増えたという。

  阪神電鉄、京阪電鉄、大阪市交通局なども数は減らしたが、なくしたところはない。ある担当者は「首都・東京と比べれば市民にテロへの切迫感が低い。テロ警戒を理由にした全面撤去が受け入れてもらえるとは思いにくい」と漏らす。

  写真:街頭ごみ箱

  「asahi.com」 2006年10月30日

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