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  20030317日 1000


事件は2002818に起きた

 陝西省延安市に住む張さん宅に2002818日、同市公安宝塔分局・万花派出所の人民警察4人がやって来た。張さんが自宅でアダルト映画を鑑賞しているという通報を受けてのことだった。人民警察が寝室に足を踏み入れた時、テレビの電源は切れており、張さんと妻・李曉鳳さんはベッドに横になっていた。人民警察がVCD、テレビ、VCDプレーヤーを押収しようとした際、張さんと小競り合いとなった。その後、張さんは身柄を拘束され、万花派出所に連行された。

 地元紙「華商報」の記者は事件後電話を受け、取材に向かった。張さんの家と万花派出所はわずか200メートルしか離れていない。通りに面した張さんの家では診察所を営んでおり、診察所の奥には2つの部屋があった。1つの部屋は物置として、もう一つは新婚およそ20日目の張さん夫妻の寝室として使われていた。事件後の寝室には、シーツや日用品が散乱しており、争いの痕跡が残されていた。

 万花派出所の賀宏亮所長は事件発生の翌日、「4人の警察官(後で分かったことだが、この4人はいずれも正式な人民警察ではなかった)は通報を受けて捜査のため張家を訪れた。その際に小競り合いが生じ、被疑者が警察官を殴ったため、警察官は彼を連行した」と説明した。一方、事件発生後取材に応じた張さんは、自宅でVCDを見ていたこと、家に入ってきた人物を棒で殴ったことは認めたが、「自宅に押し入った人々は(警察の)帽子もかぶらず、警察バッジを身に付けていなかったため、警察だということは分からなかったし、公務執行中だということも知らなかった。突然知らない人が入ってきたため、抵抗しただけだ」と語った。「留置室にいた間、張さんは警察に殴られたか」という質問を投げかけた際、張さんは口ごもって、はっきり答えなかった。

 その後、記者は「夫婦が自宅でアダルト映画を観賞することは違法行為か」、「そういう場合人民警察に捜査権はあるのか」という点について、複数の弁護士に意見を求めた。意外なことに、弁護士に意見は真っ二つに分かれたのだった。「華商報」は、社会ではこのようなケースがたびたび発生しており、法学専門家の意見は一様ではないと解説している。また、このようなケースは現行の法律では「死角」となっているとしたうえで、「この事件を報道することで問題を提起し、読者の審判を仰ぎたい」という趣旨で記事を書いた。同紙は820日、「自宅でのアダルト映画鑑賞で人民警察が捜査」というタイトルの記事を掲載した。新聞社が投じたこの一石は、さまざまな波紋を引き起こした。当日、同社のホットラインには多くの電話が寄せられ、弁護士、人民警察、司法関係者など各界の人々がこの問題について話し合い、読者も自分の意見を発表した。翌日、この記事に関する、読者、法律専門家、公安機関関係者などからの見解が掲載された。被疑者である張磊さんは保釈金1千元を払い、19日夜遅く帰宅した。それから数日後、張さんは電話で記者に「留置所にいた時、警察官に殴られた。しかしある人から『無責任なことを言うな』と口止めされた」と語り、本当のことが言えなかったのはそのためだと説明した。

 

 

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