日本語版   中国語版       2003721日 1600
 

 マクドナルドを食べて育ち、現代意識が強く、かつては「小さな皇帝」とまで呼ばれた中国の初代一人っ子が結婚適齢期を迎えた。彼らは自分流で中国における伝統的な結婚恋愛観念や家庭モデルに変化をもたらしている。
 1970年代末、中国は人口増加圧力を軽減するため、重大な意味を持つ人口政策を採用した。すなわち、夫婦1組に対し子供は1人だけとする一人っ子政策だ。1979年には子供610万人の親が「一人っ子証」を受け取った。
 こうした一人っ子達は、わがまま、楽をしたがり、苦労をいやがったことから、「小さな皇帝」と呼ばれるようになった。

 

 現在、ますます多くの若者が一人っ子同士の結婚によって生活している。兄弟姉妹がいる場合と比べ、一人っ子の結婚にはどんな長所と短所があるのか。

 天津社会科学院の結婚問題専門家、汪潔さんは、長所と短所を4つずつ挙げる。

夫婦に摩擦が生じやすい。
子育てに対する関心の薄さ。
高齢者の世話をしたがらない。
双方の両親が結婚生活に口をはさむ。

一人っ子同士の結婚は相互補完性が高い。
一人っ子は結婚するための資金力が豊富。
一人っ子同士の結婚家庭における構造や生活の簡素化。
一人っ子は完全な教育が受けられる...


 チョウ科雄さんは、かつて数多い「皇帝」達の一員だった。彼は今年大学を卒業し、その才華を買われ外資系の保険会社に就職した。交際相手の女性とはもう3年付き合っているが、結婚は急いでいない。

 チョウさんは「仕事や物質的な基礎がない結婚は簡単に破たんしてしまう」との理由で、自分が結婚する年齢を28歳と決めている。

 チョウさんと同じ考えなのは、通信会社の市場部に務めて3年になる許晨さん。仕事も安定しており、ある程度の貯蓄もできたが、結婚まではまだ時間を要すると考えている。許さんは「30万元の貯金ができたときが結婚時期です」と話す...


 1950年代から1960年代にかけては、キャンディにピーナッツ、二組の寝具を並べ、革命歌曲を歌うのが典型的な挙式
スタイルだった。1970年代にはいわゆる「三転一響」と言って、自転車、扇風機、ミシン、ラジオが結婚には付き物だっ
た。1980年代にはテレビ、冷蔵庫、洗濯機が三種の神器となり、今では結婚に住居と乗用車が必要な時代となった。
結婚費用は当然大きく増加した。許晨さんは結婚の最低予算を25万元と見積もっている。その大部分を占めるのは住居費用で20万元、余りは挙式費用、家電家具の購入費用、旅行などに充てる考えだ。乗用車についてはひとまず棚上げにした。結婚後に買ったほうがよさそうだと考えたからだ。

 天津市都市調査隊が最近同市内で実施した調査によると、新婚夫婦の平均結婚費用は19万1100元で、1978年に比べ約50倍に膨らんだ。その大部分は住居、家電、家具、挙式などの費用で、住居の新改築費用は平均で11万900元、家電の購入費用は同2万100元、挙式費用は9300元だった。

 国家計画生育委員会の統計によると、今年時点で既に8千万人が一人っ子証の発給を受けており、一人っ子の結婚問題は社会の注目を浴びつつある。


 結婚して1年半が経過した。一人っ子同士の夫婦である張さんとその夫は今でも炊事が面倒で、よく外食したりレストランに行ったり、あるいは実家で食事にありついたりする。彼らにしてみれば、炊事はたまにする「ままごと」のようなものだ。

 中国では今後、一人っ子の家庭がどんどん増えるが、かつての「皇帝」達が自分達の婚礼を終え、やがて気付くのは、家庭が決して楽園ではなく、面倒な事柄が山積する場所であるという事実だ。

 中国聯通天津分公司に勤める張さんは、「結婚は両親の束縛から逃れることだと考えていたが、同時に多くの仕事を背負うことでもあった」と話す...

 
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