日本語版   中国語版       2004年06月08日 
 

  中国経済は現在、経済のグローバル化という大潮流の中で、その改革にも世界的視野が求められてきており、経済発展へ向けた中国の改革に、世界中の関心が集まっている。このほど開催された「2004年北京国際金融フォーラム」では、世界の主要金融機関のトップが一堂に会し、中国の金融改革についてさまざまな意見が述べられた。


中国金融業界の現状は厳しく、その改革は大きなチャレンジを迎えている

【国際通貨基金(IMF) 加藤隆俊副専務理事】
――中国はここ数年、世界経済の中で注目を集めているが、世界貿易機関(WTO)加盟による中国経済の世界経済への進出は中国・アジア地区に巨大な利益をもたらした。中国経済の推進と成長の持続に、銀行システムの再編が成功することは非常に重要で、中国での銀行規模と国内総生産(GDP)の比率や、国有企業への支援による銀行の巨額な不良債権、政府のWTO加盟への承諾を考えれば、2006年12月までに銀行業を海外へ全面的に展開する必要があり、各大手銀行の再編も一段と差し迫ったものだ。銀行改革の点で、中国は背水の陣に置かれており、この戦いには負けることができない。

                                              

【世界銀行 セザール副総裁】
――世界市場では、活発な金融市場が、競争力や持続性、経済成長にとって特に重要だ。過去20年間に、100カ国以上で120数件の銀行が経営危機に陥ったが、国家が経営危機に捻出した費用はGDPの15%に達し、大きな経済損失となった。中国は現在、金融部門の管理監督能力を強化しており、これは国有大型銀行の変革につながるものだ。

                                               

【米シティ・グループ ウィリアム・ローズ副会長】
――過去10数年のうちに、多くの国々が急速な経済成長を経験し、歴史上かつてない発展期を迎えた。中国はその最も良い例で、1992年以降の経済成長率は9%を超え、世界第6位の経済圏を形成し、世界貿易に占める割合も1%未満から現在では6%近くに上昇している。他の人たちと同様、私は25年後の中国が世界最大の経済圏となっていることを確信している。
この目標を達成するには、中国は多くを成し遂げ、かつ挑戦しなければならず、これには優れた効果的な金融システムの建設が求められている。金融システムは現代経済にとって非常に重要で、もし金融システムの運用が上手くいかなければ、効果的な資金分配や、適切な金融機関のリスク管理もできず、経済成長に重大な影響を及ぼすことになる。
不十分な資産負債管理は問題である。貸付は効率良く行う必要があるが、貸付が周到かつ慎重に定められた規則に基づいて決定されていない。今後、多くの不良債権が発生する可能性もあり、そうなると金融システムは損害を受け、経済全体に影響が及ぶことも考えられる。


強力かつ管理された国内銀行システムの構築は、2大銀行の再編の鍵となる

【IMF 加藤副専務理事】
――中国は2003年12月、中国銀行と中国建設銀行に対する資本注入を発表したが、これは重要な一歩だ。目下のところ、完全な再編計画が求められており、2つの銀行を迅速に再編し、かつ他の金融システムを再編し、資産負債計算表を保証していく。2007年までに銀行改革目標を達成するために、各銀行の問責制で、コーポレートガバナンス機構としての独立した役員会の設立、外部監査の実施、適切なリスクコントロールが求められている。銀行貸付の決定におけるいかなる政府の干渉も取り除かねばならず、貸付利率の上限も撤廃する必要がある。

                                              

【ドイツ銀行 アッカーマン頭取】
――より多くの外資系金融機関に中国市場へと参入させるべきだ。外資は多くの商品を提供し、世界経済との連携を強めることができ、さらに外資が持ち込む管理経験が非常に重要だ。上海にある外資系銀行の、2003年の当地での税引き前利益は、売り上げ全体の50%に達している。クレジットカード、自動車ローンなど個人サービスは大変人気があり、外資系銀行と中国企業とのパートナーシップの方向を示している。中国経済は現在、投資から個人消費へと転換してきており、個人消費のGDPに占める割合も次第に重要な位置を占めるようになってきており、消費者への融資は中国市場における重要な再編部分となるだろう。

                                               

【メリルリンチ・インターナショナル ケバン・ワッツ ヨーロッパ・中東・アフリカ・太平洋地区上級副社長】
――コーポレートガバナンスの質を高めることや、金融システムの強化、周到かつ慎重な会計政策の実施、情報公開の整備などで中国はすでに多くの努力をしており、しっかりとした政策の骨組みを定め、各方面で大きく進展してきた。しかし、ここで手を緩めることなく改革を継続しなければならない。中国金融市場の対外開放に伴って各方面の進展も加速される。政府当局は、国内機関の外資との競争環境を実現させるため、市場開放と内部改革のバランスを取る必要がある。また、内部改革の進展状況のバランスを取る必要がある。


諸外国の経験や教訓を生かし、21世紀の世界の金融センターとなっていく

【匯豊銀行(HSBC) エルドン社長】
――ロンドンでの経験は、金融センターを目指す都市に、4つの参考点を示している。まず第1に、金融センターには強固な金融システムが必要である。第2に、金融センターを目指す都市には管理・監督およびインフラが必要である。第3に、金融センターの発展には金融サービスを全面的に提供できる人材が求められる。第4に、柔軟性や適応力があり、貿易や技術面での変化や制御不可能な外的要因に適応できる必要がある。

                                                

【UBSウォーバーグ レオン・ブリタン副会長】
――欧州の政策的根拠により、統一された大市場を形成すれば、すべての加盟国が利益を受けられるとの自信が得られた。これにより、われわれが多くの国家的な障壁を克服した結果、EUの内部での自由な金融サービスの展開が可能になった。こうした点を実現するため、EUは法律の制定によりこうした障害を取り除き、ある程度の協調を実現してきた。一連の法律の制定と発効を受け、加盟国間の規則の不一致が取り除かれ、国際競争力が増強されている。こうした戦略の中核となったのは、上から下への強制的なモデルによって市場や各企業の経営や発展を規定するべきではないとの考えだった。

 
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