2014年12月4日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>中日フォーカス

高倉健と村上春樹 中国社会が受け入れた日本の大衆文化

人民網日本語版 2014年12月04日14:11

高倉健と村上春樹。1人はすでに他界し、1人は健在で、全く異なる世代に属する日本人だが、この2人は中国で極めて大きな影響力を誇った、あるいは今も誇る人物であり、大衆文化の発信者だ。高倉健は、文化大革命(1966-1976)が終わったばかりの中国に入り込んだ日本の大衆文化の代表的存在であり、村上春樹は1990年代の社会的雰囲気の中、中国で急速に人気を高めた。2人は中国の大衆文化の「空白」を埋めた存在であり、一種のシンボルとなった。後発近代化国家である中国が、先進資本主義国家が発信する大衆文化を受け入れ、その内在的な精神に影響を受けたことは、必然的な宿命だ。逆に言えば、中国は今も、日本に対して高倉健や村上春樹のような人物を輸出することができておらず、巨大かつ持続的な影響力を持つことができないでいる。中国日報網が伝えた。

今になって思えば、「君よ憤怒の河を渉れ」という映画は傑作と呼べるほどの作品ではなく、当時の日本でもそれほどの影響力はなかったが、中国では爆発的なブームとなった。高倉健の硬派なイメージが人気を博したのはもちろん、同作は、当時の中国人に近代的な都市生活のイメージを見せるものだった。マイカー、プライベートジェット、高架橋、地下鉄、ファッションやヘアスタイルなど、全ての要素が中国の観客を驚かせた。村上春樹が資本主義の大都市生活者を描く小説を書き始めたのは、「君よ憤怒の河を渉れ」の公開からわずか数年後のことだ。映画の「記号化」とは異なり、村上春樹の小説は人物の内面に焦点を当てたもので、大都会に住む人間の精神・生活状態を描写している。


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント