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人質救出失敗 選択を迫られる日本の「中立」外交

人民網日本語版 2015年02月02日13:18

 1日午前5時頃、「イスラム国」に人質に取られていた2人目の日本人、後藤健二さんがすでに斬首されたことを示す動画がインターネット上にアップロードされた。環球時報が伝えた。

 日本人人質が2人ともISに斬首された後、日本政府はどう動いていくのだろうか。韓国メディアは、安倍政権がこれを契機に自国民保護の強化を口実に自衛隊の海外活動の範囲と歩みを拡大する可能性が高いと懸念。韓国のソウル新聞は「安倍首相は1日の緊急閣議で『日本は国際社会のテロとの戦いの過程において、自らの責任を断固として果たす』と表明した。これは日本が『集団的自衛権』を推し進めることを示すものだろうか」と指摘。韓国日報は峨山政策研究院の研究報告を引用して「日本国内では『自衛隊が国際安保に貢献するのは当然のこと』との雰囲気が形成されつつある。これによって安倍政権の『積極的平和主義』という論法に有力な条件が提供された」との認識を示した。

 安倍首相がこれを機に自衛隊の海外での参戦を推し進める可能性について、日本共産党の志位和夫委員長はブログで「悲劇を繰り返さないため、これまでの日本政府の対応について冷静な検証が必要だ」とした。また「安倍首相は人質事件の過程で、米軍によるISへの空爆を自衛隊が支援することは憲法上可能だと述べ、日本人救出時の海外派兵拡大の検討を表明した」と指摘。「テロ集団による蛮行を機に、海外で戦争できる国づくりを推進する国の動きは、断じて認められない」とした。

 英紙フィナンシャル・タイムズは「日本では“I am Kenji” が “I am Charlie” に取って代わって最大のスローガンとなっている。平和憲法に根差す日本の外交政策は現在転換点にある。健二さんの運命に対する市民の反応は、今後の物事の推移に重要な影響を与えるだろう」と指摘。「もし後藤さんが解放されれば、安倍首相の影響力は強化され、その妥協しない外交政策は成果を収めたと見なされる。だが後藤さんが最終的に死亡すれば、安倍首相による自衛隊の海外派遣に対する市民の支持は揺らぐ可能性がある。これは憲法解釈の見直しを支えるのに必要な法律の可決をさらに難しくするだろう。多くの日本人は、いざという時に米国が自国民の命を犠牲にして日本を防衛することはないと認識している。一方、中東地域ではすでにイデオロギーの炎が燃え上がっており、同地域の石油供給に依存する日本はその中に身を置かざるを得なくなっている。日本政府にとって、どちらの側にもつかないですんだ日々は終ろうとしている」とした。(編集NA)

 「人民網日本語版」2015年2月2日

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