小規模店舗の増加率がGDP上回る 活力も健全さも予想以上

人民網日本語版 2019年12月20日15:26

経済成長率が回復するかどうか試される中、経済システムにおける「毛細血管」といえるネット小規模店舗や街角の小規模実店舗の発展状況はどうなっているだろうか。アント・フィナンシャルはこのほど報告書「2019年中国小規模店舗経済温度図解」を発表した。それによると、この1年間にはネット小規模店舗、小規模実店舗、路上の屋台などからなる中国の1億店を超える小規模店舗が、経済の活力という点でも、健全さという点でも、予想を上回る好調さをみせたという。「北京日報」が伝えた。

中国の小規模店舗はそれだけを見れば、大して目を引く存在ではない。同報告が描き出した小規模店舗の典型的な特徴は、従業員が5人未満が52%を占め、一日の売上高 が3万元(1元は約15.6円)に満たないところが90%に上るというものだ。しかし浙江網商銀行がまとめたデータによれば、小規模店舗が資金を借りて最終的に返済し、ビジネス拡大に当てる毎回の信用貸しを、経営の活力を示す「輝き」とみなすなら、小規模店舗は今まさに中国を明るく照らし出しているという。国家市場監督管理総局の最新のデータでも、全国には実体あるマーケットエンティティが1億1900万社あり、今年は月ごとの増加率が12%以上で安定し、マーケットエンティティの95%が自営業者と民間企業だった。

北京の小規模店舗の経済的活力が全国で5本の指に入り、主要商業圏にはデジタル電子商業圏、南銅鑼巷創意マーケット商業圏、百貨商業圏、潘家園百貨市場商業圏、城環城国際汽配城商業圏、西単百貨商業圏、木■(木へんに犀)園アパレル・雑貨商業圏がある。

同報告によると、小規模店舗のオーナーの55%が、「2回以上起業したことがある」と答え、ここから小規模店舗の強靱さがうかがえ、またネット時代にあって小規模店舗立ち上げのハードルやスイッチングコスト(切り替え費用)が低下していることがわかる。小規模店舗では夫婦経営を代表とする自営業者が58%を占め、これに一定規模に達した小規模・零細企業を加えると、中国の小規模店舗の数は約1億社になる。ネット小規模店舗、小規模実店舗、路上の屋台をも含むこうした店舗・企業が3億人の雇用を生み出し、雇用市場の半分を支えている。

言及すべきは、今年は自動車などの大型商品の消費がマイナス成長になったが、小規模店舗は強い強靭性を備えている。同報告は、「資金調達の難しさという問題が緩和された後、1千万社を超える小規模店舗は1社あたり平均3万元の資金で生き残り、水があれば 育つという力強さをみせている」との見方を示した。

同銀行と支付宝(アリペイ)が貸出先の業者について行ったデータ分析の結果、営業収入は平均35%増加し、増加率は国内総生産(GDP)の成長率を上回り、そのうち半分以上が人員を増やして経営規模を拡大したことがわかった。貸出については、小規模店舗の99%が期限までに返済している。中国人民銀行(中央銀行)がまとめた統計によると、全国の貸出額500万元以下の小規模・零細企業の不良債権率は平均5.9%で、言い換えれば94%の小規模・零細企業は期限までに返済しているということだ。また、さらに規模の小さな小規模店舗は99%がきちんと返済している。小規模店舗はビジネスの増加率でGDPを追い抜いただけでなく、ビジネスの健全さでも平均レベルを上回ったといえる。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年12月20日

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