中国でペット経済がこれほど盛んなのはなぜ? 

人民網日本語版 2022年11月28日15:26

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人々の消費行動がますます慎重になった今年のダブル11(11月11日のネット通販イベント)セール期間には、ペット経済の動きが非常に目を引いた。ビッグデータ可視化分析サービスを提供する「魔鏡データ」が天猫(Tmall)」のダブル11プレセールについてまとめたデータによると、大半の業界でプレセール売上高が落ち込む一方で、ペット関連市場の成長が目を引き、プレセール売上高も前年同期比で44%増加した。

招商証券が15日に発表したデータでは、今年のダブル11セール期間に、ペットフードの売上高が同38%増と大幅に増加して19億900万元(1元は約19.4円)に達し、猫・犬用おやつも同じように急増して、猫用おやつの売上高は同32.73%増の3億6200万元、犬用おやつは同31.43%増の1億2100万元に達した。

京東が発表した「2022年中国ペット業界トレンド・インサイト白書」によると、2021年には中国でペットを飼っている世帯が9147万世帯に達し、22年に1億世帯を超えると予測されるという。

中国牧畜業協会・ペット産業分会が発表した「2021年中国ペット業界白書」によると、21年に中国都市部の犬・猫市場の規模は同20.6%増加し、同年の社会消費財小売総額の成長率を8ポイント上回ったという。

ペット医療チェーン機関の新瑞鵬ペット医療集団の劉朗副会長は、「物質文明が発展するのに伴い、人と人とのつながりがどんどん希薄になり、人々の精神状態がますますもろく弱くなっている。ペットは人が信頼を寄せる存在になり、唯一無二の存在になることさえある。人は不安を感じた時、困難を抱えた時に、ペットへの依存を高める」と分析した。

艾瑞諮詢(iResearch)が21年に発表した「中国ペット消費トレンド白書」によると、ペットの飼い主は新世代の既婚者の世帯が中心で、「85後(1985年から1989年生まれ)」が74%を占める。また学部卒以上の学歴の割合が70%を超え、世帯の月収が1万5千元以上の割合が72%に達する。

ますます多くのペットが人間のパートナーになり、家族の一員になるにつれ、ペット関連の産業チェーンも発展し続けている。たとえば、ペットの衣類、ペットの葬儀サービスなどだ。調査会社の「天眼査」のデータでは、中国には現在、ペットの葬儀や埋葬、動物の無害化処理などの業務を手がける企業が9千社近くあり、そのうち21年に新たに登録された企業が2千社を超え、年間の登録数成長率は101.43%だったという。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年11月28日 

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