七、人権分野における対外交流と協力
中国は一貫して人権の普遍性についての国際社会の原則を尊重しており、積極的に国際人権分野の活動に参与し、平等と相互尊重を踏まえて国際社会と人権問題について対話と協力を展開することを主張している。
一九九八年は国連の「世界人権宣言」発表五十周年にあたる。江沢民主席は一九九八年一月アナン国連事務総長に書簡をおくり、中国政府は国際社会がこの綱領的文書を記念し、人権分野の活動を回顧し、総括し、未来を展望し、企画することを完全に支持すると表明した。十二月十日、江沢民主席は中国人権研究会にメッセージを送り、同研究会が「世界人権宣言」発表五十周年記念会を開催することを祝い、「世界人権宣言」の地位と役割を高く評価し、中国が国際社会とともに公正かつ合理的で平和な繁栄した世界をつくり上げるために貢献をしたいと強調した。十月、中国は「二十一世紀に向けての世界人権」をテーマとして、第一回国際シンポジウムを開き、世界五大州、二十六カ国の百人近くの専門家と学者を参会するよう招請し、彼らとともに「世界人権宣言」発表五十周年以来の国際人権の実践の経験を総括し、当面国際人権分野が直面しているチャンスと挑戦を検討し、世界人権の世紀にまたがる発展の見通しを探究した。銭其しん国務院副総理は会議に出席して講演を行い、世界人権促進についての中国政府の原則的立場を説明した。「世界人権宣言」発表五十周年記念活動の一環として、中国の学術界はその他の一連のシンポジウムを開き、十二月に中央人民放送局で人権についての一連の特別番組を放送し、人権知識の普及教育を繰り広げた。
中国政府は従来から人権促進面における国際人権条約の積極的な役割を重視しており、これまで十七の国際人権条約に加入し、さまざまな措置をとって条約の義務を真剣に履行している。これを踏まえて、中国政府はそれぞれ一九九七年十月と一九九八年十月に「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」と「市民的および政治的権利に関する国際規約」に調印した。現在、中国は憲法と法律の規定に基づいて規約を審議している。「中英共同声明」と「香港特別行政区基本法」の関係規定によると、前述の二つの人権規約の香港に適用する関係規定は引き続き有効であり、香港特別行政区の法律を通して施行される。一九九七年十一月、中国政府は関係規約機構と国際社会によりよく香港の人権状況を知ってもらうため、香港特別行政区に代わって国連に「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」と「公民的および政治的権利に関する国際規約」の執行状況についてのレポートを提出することを決定した。
中国は人権分野で、国連と積極的に協力を行っている。中国政府は一九九八年九月、ロビンソン国連人権高等弁務官を中国訪問に招請し、双方は人権問題について広範囲に交流を行い、「技術協力プロジェクトの協力意向覚書」に調印した。一九九九年はまた国連人権高等弁務官事務局の専門家グループを訪中に招請した。同専門家グループは中国政府の関係部門、非政府組織、関係地方政府部門と人権分野の諮問サービスと技術協力の問題について友好的な交流と広範囲の討論を行った。ここ数年、中国政府はまた前後して国連宗教非容認問題レポーター、国連任意拘留問題活動グループを訪中に招請した。最近、中国政府は国連酷刑問題レポーターを訪中に招請する計画である。
中国は、人権問題の上で一貫して対話を主張し、対抗に反対している。長年、中国は世界の多くの国と人権問題について対話と協力を行った。中国の指導者は外国の国家元首、政府首脳、関係者と会談を行うとき、人権問題について広範囲の討論を行った。一九九七年、江沢民主席がアメリカを成功裏に訪問したとき、双方は調印した「中米共同声明」の中に、中米間の建設的戦略パートナーシップの構築にともに力を入れて取り組むことを決定した。双方は、人権問題の上で重大な食い違いがあることを認めながらも、平等と相互尊重の精神にのっとり、政府、非政府間の対話を通じて討論を繰り広げることに同意した。一九九八年、クリントン大統領が訪中した際、江沢民主席と人権問題について率直な対話を行い、双方は前述の共通の認識を改めて明らかにした。一九九八年、欧州連合(EU)とアメリカは前後して第五十四回国連総会への対中国人権非難決議案提出を放棄する決定を行い、中国と関係諸国との対話と協力を促した。その後、中国はイギリス、フランス、オーストラリア、カナダ、ノルウェー、スウェーデン、ブラジル、日本、アメリカ、EUなどの国や組織と人権問題について政府、非政府間の対話を行い、二国間または多国間の一連のシンポジウムを開いて、広範囲の交流と協力を展開し、相互理解を増進し、積極的な成果をあげた。
中国にも世界のその他の国と同じく、人権分野に解決する必要のある問題が少なからず存在している。中国政府は世界各国の人権促進面の有益な経験を参考にし、これまで通りに中国人権事業の発展促進に力を入れ、同時に国際対話と協力に積極的に参与し、国際人権事業の健全な発展を促進することを望んでいる。