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日本とチリの科学者 大地震による火山の沈下を指摘

 米国物理学協会のウェブサイトは6月30日、「日本とチリの科学者は、衛星レーダーの地震前後の地形に関するデータを分析し、大型地震が遠方にある火山の沈下を引き起こすことを発見した」と報じた。2011年のM9.0の東日本大震災に伴う津波により、震源地から200キロ(120マイル)離れた本州の火山が15センチ(9.3インチ)沈下した。この研究結果は、学術誌「Nature Geoscience」に掲載された。科技日報が伝えた。

 論文の内容は下記の通り。

 2010年にチリ・マウレで発生したM8.8の地震により、220キロ(130マイル)離れた5つの火山帯で、同じ程度の沈下が生じた。研究者は、「この現象が火山の噴火のリスクを生むかについては、今のところ明らかになっていない」と指摘した。

 日本とチリで発生した地震は海溝型地震で、プレートの一部が他のプレートの下に沈み込むことによって生じる。その移動がスムーズに行われなかった場合、張力が数十年もしくは百年間蓄積されてから一気に放出され、壊滅的な影響が生じることもある。この状況下、山脈で発生した沈下は水平方向の地震を発生させることがある。

 京都大学防災研究所の高田陽一郎氏は、「2011年の地震により、東日本の東西方向の張力が生まれた。これにより、火山下のエネルギーと軟岩、および中心部のマグマが水平方向・垂直方向に引き伸ばされた。このような変形が、火山の沈下を引き起こす」と説明した。

 チリの火山研究者は、「2010年にチリで発生した地震は、400キロ(250マイル)離れた地点の沈下を引き起こした。その原因は日本の地震とやや異なっているが、チリの地形変化では15×30キロの巨大な楕円形球場が形成された。火山地域の地下に溜め込まれているマグマが、地震により引き伸ばされた岩石層から漏れ出す可能性がある。また、1906年と1960年に海溝型地震が発生したが、その後1年内にアンデス山脈南部の火山帯で地震が発生した」と指摘した。

 高田氏は、「2011年の地震が、本州の火山噴火に与える影響については、今のところ明らかになっていない。現段階では、火山の噴火と沈下の間に、何らかの関連性があるか分からない。我々はマグマ運動の理解を深める必要がある」と語った。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年7月3日

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