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七夕シーズンの映画興行、熾烈な戦いに甘い宣伝文句を乱発

映画「宮鎖沈香」の売りである主演女優の周冬雨

 


新作の宣伝のため「年下男性との恋愛」も惜しみなくアピールする范冰冰


黄暁明とアンジェラベイビーが主演する「一場風花雪月的事」のポスター

 興収5億元(約78億8000万円)に迫る大ヒットとなった人気小説家・郭敬明(グオ・ジンミン)の初監督作「小時代」の続編「小時代2」と、黄暁明(ホァン・シャオミン)と楊穎(アンジェラ・ベイビー)の共演で話題となっている映画「一場風花雪月的事」が8日に初日を迎え、七夕シーズンの興行の戦いの火蓋が切って落とされた。今年の七夕シーズンは、このほかに中国の人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)主演のラブコメディ「一夜驚喜」や、「サンザシの樹の下で」(2010)で張芸謀監督に見い出された女優・周冬雨(チョウ・ドンユィ)主演の宮廷映画「宮鎖沈香」など、多くの国産映画がしのぎを削っている。また、ハリウッドのSF3D怪獣映画「パシフィック・リム」や人気シリーズ映画「ワイルド・スピード6」などの勢いも続いており、今年の七夕シーズンの興行の戦いはことのほか激しさを増している。このため、各映画会社も策を練って次々と話題やセールスポイントを打ち出し、宣伝の戦いもまさに乱闘戦の様相を見せている。華西都市報が伝えた。

 ■「小時代2」 郭敬明監督は2、3級都市をメインターゲットに

 6月の公開以来絶え間なく議論や批判の声があがり続け、ネット上で話題の的となっている郭敬明監督の初監督作「小時代」。そのブームが冷めないうちに、続編「小時代2」が公開されたことは、同映画の興業成績により良い影響を与えた。百度映画興行成績サイトのスレッド上で公表されたデータによると、「小時代2」の初日の全国上映館における上映回数シェアは36.22%で、新作映画が新たに公開された2日目も37.69%を占めた。この数字は「小時代」に比較すると大幅に減少しているが、初日で4400万元(約6億9344万円)の興収を記録し、興収はすでに計1億元(約15億7600万円)を超えている。

 配給会社によると、マーケティングでは、中・大都市がメインターゲットであった「小時代」と異なり、「小時代2」のセールスと宣伝計画は2、3級都市に比重が置かれているという。これは、「小時代」の2、3級都市での素晴らしい興業成績に基づいたもので、映画市場における2、3級都市の爆発力は1級都市に比べるとより際立っている。

 ■「一夜驚喜」、 高熱をおして精力的に宣伝プロモーションに参加する范冰冰

 「女神」と称される中国の人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)と、香港の人気歌手・李治廷(アーリフ・リー)、韓国人気俳優のダニエル・へニー、中国の新鋭俳優・蒋勁夫(ジャン・ジンフー)という3人の「男神」が共演するラブコメディー映画「一夜驚喜」は9日に初日を迎えた。ラブコメディという点のほかに、美男美女の共演にも話題が集まった。現時点での全国上映館の上映回数シェアは19.09%、公開初日の全国上映館の上映回数シェアは1.6万回で、2位につけている。

 宣伝においては、七夕シーズンの公開作品の中では最も露出度が高い映画の一つとなった。北京から成都、深センから上海まで、さらには湖南衛視テレビにも登場した働き者の范冰冰は39度の高熱をおして、宣伝プロモーションの活動を精力的に行い、それぞれの都市でさまざまな話題を絶えず振りまき、各メディアで大きな露出を獲得した。例えば、李治廷との年齢差がある年下男性との恋についてアピールしたり、「女神」と言われるのは嫌いだと告白したりと、ありとあらゆる話題を提供した。また宣伝プロモーションの一貫として、范冰冰は訪れる都市ごとにルイ・ヴィトンやテレビなど豪華商品も含まれる豪華なプレゼントを気前よく贈った。

 ■「宮鎖沈香」 脚本家・于正が話題をさらう

 人気テレビドラマを映画化した「宮鎖沈香」は13日に初日を迎える。映画はまだ公開されていないが、宣伝は各映画館で早くから大きく展開されており、劇中小道具の宮廷仕様の椅子などを模して制作したプロモーションツールなどを館内に飾ってある劇場も少なくない。最初に打ち出された同映画のコンセプトは「虐愛」(SM的な愛)で、早期の宣伝では基本的に「虐愛」が大きくアピールされた。特に、脚本を担当した于正(ユー・ジャン)は映画を宣伝するため、「小時代」のヒット作のブームに乗ることもいとわず、「小時代」の主演の一人を務めた台湾の人気モデル・郭碧◆(クォ・ビーティン/◆女へんに亭)を映画で起用したり、ドラマ「宮鎖珠」の主演を務めた袁珊珊(ユエン・シャンシャン)が「小時代3」に出演するという噂が流れると、ネットユーザーと批判しあったりするなどして話題を呼んだ。しかし、これらの行動も、ネットユーザーからは話題づくりの一貫だと揶揄(やゆ)されている。

 ■「一場風花雪月的事」黄暁明のプライベートの恋愛が焦点に

 「東京裁判」や「神探亨特張」(Beijing Blues)などで知られる中国の高群書(ガオ・チュンシュー)監督がメガホンをとった「一場風花雪月的事」は撮影終了から3年がたった今年、ようやく公開にこぎつけた。現時点での全国上映館の上映回数シェアはわずか8.66%。映画の公開初日の興収は530万元(約8352万円)で、先行プレミア上映の興収を加えると計540万(約8510万円)となっている。宣伝では、映画の主演俳優である黄暁明とアンジェラベイビー2人の間のプライベートの恋愛ネタが大きなセールスポイントとなったが、2人があくまでも関係を公には認めないことが、この映画のセールスポインを翳らせる大きなマイナス要素となっている。宣伝期間中であっても、黄暁明とアンジェラベイビーは2人の恋愛感情を映画の宣伝に利用されることを快く思っていないようだ。しかし、メディアからの強い圧力で「間接的に愛情を伝える」ことを余儀なくされる黄暁明に対し、アンジェラベイビーは最近恋愛について語らなければいけないメディア取材の要請をかなり断っている。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2013年8月13日

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