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丹羽前駐中国大使が釣魚島国有化を糾弾

【中日対訳】

 先日退任した丹羽宇一郎前駐中国大使は20日に東京都内で、25日に着任する木寺昌人新駐中国大使に「日中関係をこれ以上悪化させるわけにはいかない」と提言した。丹羽氏は同日の講演で、日本政府が誤った時期に釣魚島(日本名・尖閣諸島)の国有化を打ち出したこと、釣魚島の領有権係争の存在を認めないことを直接批判した。丹羽氏は「領土主権に関わる問題で白黒の決着をつけようとすれば、戦争以外にない」「両国は緊張関係が臨界点を超えないよう抑制すべきだ。臨界点とは軍隊を派遣することだ」と述べた。西日本新聞は20日付で、退任間もない外交官が公の場で政府を批判する発言を行うのは実に異例だと報じた。「環球時報」が伝えた。

 丹羽氏は18日午前の日本政府の閣議で依願退職を認められたことで身軽になり、言いたいことを思う存分発言できるようになった。時事通信によると、複数の日中友好団体が20日開催した「新旧駐中国大使歓送迎会」で、丹羽氏は木寺氏と握手を交したうえ、真摯な提言を行った。丹羽氏は「木寺さんは喜んで赴任するはずだ。一番まずい状況は全て私の在任中に発生し、後は良くなるだけだから」と述べた。木寺氏は「日中間には政治的問題が存在するが、引き続き経済などの分野で協力を展開できる。私は地道に説明してまわり、足で稼ぐ外交を実践する」と述べた。

 読売新聞によると丹羽氏は20日、東京の日本記者クラブで講演し、「領土問題がないと言っても、外交上の問題はある。だが日本人は『ない、ない』と言うばかりで、これは理解不能だ」「日本が白と言い、中国が黒と言う。これが争いであり、外交上の争いの存在を認めたうえで、両国の利益のために一体どうするのが正しいのかを考えるのが外交だ」と述べ、釣魚島係争の存在を認めるよう再び日本政府に呼びかけた。また「日中両国には友好以外の道はない。どんなに狭い道でも歩んでいくしかない」と強調した。

 西日本新聞によると丹羽氏は、中国首脳と会って「自重」を求められた2日後に釣魚島の「国有化」を宣言した野田政権のタイミングについても疑問視し、「中国からすれば、怒らないわけがない」と述べた。日本の政界に対中強硬派が増えている問題については「中国でがんばって仕事している日本人や企業が釣魚島問題をどうみているか、少しでもいいから考えてほしい」と述べた。(編集NA)

 「人民網日本語版」2012年12月21日

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