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スマートカー 運転をエレベーターのように簡単に

 自動車に目的地を入力し、ボタンに軽く触れるだけで、人を乗せたまま目的地に向かう。ドライバーは両手と頭の作業から解放され、車内で映画やお茶を楽しみ、仕事を処理することができる--。8月27日から29日にかけて杭州市で開催されたスマート都市コントロール・自動化国際会議において、このようなスマートカーのすばらしい未来予想図が人々に示された。科技日報が伝えた。

 煩瑣な運転から人を解放する。これはスマートカー開発の当初の目標だ。車間距離の予測、スピード調整・カーブ・追い越しなどの基本操作は、車が自動で実行する。中国工程院院士の李徳毅氏は、スマートカーの最大のメリットは、「能動的な安全」の実現にあると語った。

 李氏は、「自動車が壁にぶつかった際、いかに対処するか?衝突時にいかにエアバッグを使用し運転手を保護するか?こうした問題は事故発生後の安全措置に関するもので、『受動的な安全』に属する。これに対し、スマート運転は自動車の『能動的な安全』を実現する。北京の実験室にはスマート都市の模型があり、300平方メートルの範囲内で70台の車を同時に動かすことができ、自動化と人工スマート技術を利用し、交通のゼロ衝突・ゼロ事故を実現できる」と説明した。

 機械の反応は人よりも速く、スマート運転が実現すれば、道路上の交通事故は大幅に減少される。カーブが多く傾斜が急な道でも、スマートカーの運転に支障はなく、精密な人工知能が動力の問題を解決済みだ。

 李氏はスマートカーを「自走式ロボット」と称しており、将来的に記憶と会話が可能なスマートカーの開発を目指している。中国の現在の法律は無人運転車の路上での使用を認めていないため、李氏の研究開発チームは無人運転を目指してはいない。「我々は自動車ロボットを手がけている。ロボットには、人間にあたえられた命令に服従しなければならないという最も基本的な原則がある。車内には通常人が乗車している。我々は人が自動車の運転に干渉できることを強調しており、無人運転を過度に強調していない。当然ながら一部の特殊な分野、特定の場合においては、無人運転も重要だ」。

 李氏は、「エレベーターを使うように車の運転が簡単になる。ただしエレベーターを利用する場合も、どの階で降りるかは自分で決める必要があり、何かアクシデントが生じた場合は人の手によって解決する必要がある。例えば深刻なスモッグ、PM2.5による大気汚染などの特殊な状況に遭遇した場合、スマートカーのレーダーはこれを障害物と見なし、自動車はスモッグを抜けられなくなる。こうした場合、運転手がハンドルを動かせば、車は手動による運転モードに切り替わる」と語った。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年9月3日

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