多くの業界でサービス低下、焦り始める日本 (3)

約2週間前、再度この役員を訪ねた。その際「多くの若者は『ネジを締める』のが退屈で我慢できない。やる気がなく、昔の従業員の真面目さには及ばないので、離職率も高くなってきている」と語ってくれた。

「ルーズ」の中には浮ついた部分が含まれる。何年か前、日本で、深夜、車の往来がない道路の赤信号で一人佇む日本人をみたことがある。彼らが出してきた理由は「品質」とは無関係で、あるのは法律に関係することだけだ。現在、真昼間でも車さえ来なければ信号無視をして道路を渡る人がいる。何人かの日本人の友人にこの話題をしたところ、ある友人は「日本で仕事をする優秀な外国人が増えてきていて、プレッシャーが大きいので、一分一秒を争わなければならない」と言い、またある友人は「小さいことは規則を守らなくても大丈夫だよ」と言う。これには大変感慨深いものがあった。日本は今まさに「最もトレーニングが行き届いた人」ではなくなっているのか？

日本へ旅行へ出かける中国人が日本人の謙虚で慎ましやかな礼儀正しさを褒め称えているが、日本のサービスの質は以前ほどではないと感じる。日本では会計をする際、店員は通常「いらっしゃいませ」と先にあいさつをするが、免税店に長蛇の列を作る中国人観光客に対しては、その言葉は免税の領収書を貼り付けるための「パスポート」に変化してしまっている。

日本の酒屋はこっそり精巧な食器をプラスチック製の食器に入れ替えているのに気が付いた。元々は赤と黒の木製の茶碗がプラスチック製に入れ替わっている。一見あまり差はないが、持ってみると質感が全く違う。風呂場の腰掛けと洗面器も木製ではなくプラスチック製になっており、一杯水をかけると流されてしまう。

日本社会の動向について、ある日本の学者はかつて、「スマートフォンが原因かどうかは不明だが、日本全体が頭を下げ、下を向いているような感じがする」と言った。(編集JK)

「人民網日本語版」2015年8月10日