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多国籍企業が守るのはどこの国の法律? 予防が重要

 制約を受けない権力は容易に腐敗する。法律や法規に違反する行為があっても厳罰を受けることが少ない多国籍企業は傲慢になりやすい。権力といえども制度の枠の中にあるのと同じように、多国籍企業の振る舞いも所在国の法律をはみ出すことは許されない。新華社が伝えた。

 米国アップル社が「王様のような契約条件」を利用して中国の消費者の権利を侵害していることが、半月ほど前にメディアによって暴露された。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は最近になってやっと謝罪し、改善措置を打ち出した。タイミングが遅いが、ヒツジを失って柵を補修するような後手後手の策だが、傲慢な態度を取り続けるよりはマシだ。中国の消費者にすれば、公正な待遇を受けることの方が謝罪よりもずっと重要だといえる。

 最近、多国籍企業は中国市場の重要性をますます強く認識するようになり、中国業務の発展に力を入れ、中国業務で巨額の利益を上げている。中国の商務部がまとめたデータによると、2012年の実行ベース外資導入額は1117億2千万ドルに上った。ある業界関係者の話によると、これからの中国は多国籍企業がグローバル投資で真っ先に選ぶ目的地になる。その一方で、多くの多国籍企業が中国での業務経営にあたり、中国の法律の間隙をつき、あの手この手で「ダブルスタンダード」による巨額の利益をむさぼり、中国の消費者の正当な権利を侵害しているという。

 多国籍企業が中国で傲慢に振る舞うのはなぜか。根本的な原因は中国で法律法規に違反してもそれほどコストがかからないことにある、という点に注目する必要がある。

 現在、中国では一部の分野の法律法規が未整備で、操作性に乏しく、一連の技術基準は範囲が広すぎたり、低すぎたりしており、西側諸国では基準に合致しない製品が中国では基準に合格するということもある。一部の地方政府は域内総生産(GDP)の急速な伸びを促すため、多国籍企業に手厚い待遇を与え、ルール違反の行為にも目をつぶり、中国の消費者に対する多国籍企業の強気の姿勢を助長してきた。また西側の消費者に比べ、中国の消費者は法律によって権利を守るという意識が低く、中国では権利保護のメカニズムが西側よりも複雑だ。

 それでは中国で多国籍企業の傲慢な態度を改めさせるにはどうしたらよいか。根本的な策は善後策にはない。多国籍企業のルール違反を見つけてから大々的に攻勢をかけ、世論を動員しても始まらない。よりよい策は予防にこそある。法律や制度建設を強化し、基準の制定を整備し、法律法規に違反した企業に対する取り締まりを強化するとともに、社会全体に法律によって権利を守るというムードを醸成する。中国で経営を行う多国籍企業は中国の法律を遵守し、中国の消費者の正当な権利を尊重しなければならない。これは相互利益のための長い道のりだ。(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年4月3日

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