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日銀の大規模な量的緩和策 日本経済の未来を賭ける (2)

 日銀の今後の国債購入は、日本の中小金融機関の利益を狭め、さらには倒産の危機に追い込む可能性がある。また黒田総裁の政策は、日銀の中央銀行としての独立性を放棄しており、安倍政権による金融政策の抑制を受けている。日本政府が今後資金を求めてきた場合、日銀は拒めなくなるだろう。これは日本政府による、非合理的な財政構造の改善にとって不利である。

 世界の金融界は、黒田総裁の新政策に異なる反応を示している。

 米連邦準備制度理事会のジャネット・イエレン元副議長は、これを肯定的にとらえており、「欧米と日本は、低迷する本国経済に関する行動に出ている。日本は自国の利益最大化を求めているが、これが成功した場合、世界経済の成長および米国の利益にとってメリットとなる」と語った。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは5日、「黒田総裁の量的緩和策が、日本経済の成長に効果をもたらすかはまだ疑問だ。日本の銀行は貸付を継続する余力が残されているだろうが、企業が先に考える問題は債務の返済であり、投資拡大ではない。日本経済を回復させるならば、金融政策よりも構造改革の方が効果的だ」とする社説を掲載した。

 米国の有名な投資家のジョージ・ソロス氏も黙ってはいない。ソロス氏は5日の東京外国為替市場で、円相場が一時1ドル=97.8円に達したことを受け、「円安が始まれば制御がきかなくなる恐れがある。日本の行動は極めて危険だ」と語った。

 ドイツ財務省報道官は5日、「金融は為替レート操作や輸出促進に利用されるべきではない」と批判した。

 確かに今回の「黒田旋風」が日本経済そのもの、および日本の経済・金融と密接な関係を持つ国家にもたらす影響については、市場の今後の動向を見守る必要がある。

 日本政府の5日の決定によると、黒田総裁は4月8日に臨時の任期を満了し、総裁に正式に任命されることとなった。黒田総裁が日銀総裁の座を5年間守れるかは、今回の賭けの勝敗にかかっている。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年4月10日

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