2015年6月3日  
 

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人民網日本語版>>経済

低迷脱出に向けた革新を迫られる日本企業 (2)

IC、ソフト、インターネット、モバイルネットワークの国際規格争いに「4連敗」

人民網日本語版 2015年05月29日08:36

日本企業は「改良式」イノベーションを得意とし、機能の細分化に固執したため、「革命的」イノベーションの要素に不足した。日本の家電製品は優秀だが、機能は多すぎて、価格も高い。たとえば、日本製電子レンジは通常、数十種類の調理メニューが設計されているが、多くの消費者が日常使うのは、そのうちせいぜい4種類くらいだ。さらに、日本は1億を超える人口を備えた成熟した市場を擁し、消費者の中には国産愛好者が多く、価格はいささか高くとも受け入れられる。日本企業は、国内市場のニーズを満たすことができれば、それで十分なのだ。多くの日本企業は、海外を「労働力の安い生産基地」と見做しているだけで現地の市場ニーズを入念に研究することをしない。新興市場における「高機能は不要、価格は半額」という消費者ニーズに向き合った時、日本ブランドの競争力は大きく後退する。

実際、現在もなお、日本はスマホ産業チェーンの「隠れた王者」の地位を保っている。米アップルや韓国サムスンなど各携帯ブランド大手の画面やカメラなどの核心部品は、ほとんどが日本のメーカーが提供している。ユーザーのニーズを十分把握できなかったことが原因で、日本はついに、技術面での優位性を、ユーザーに歓迎される最終製品に転化することができなかったのだ。

鷲田氏は、「ネットワーク時代のイノベーションは、技術開発主導型から、ユーザー需要主導型へとシフトした。企業は、『優れた技術さえあれば、市場の勝ち組になれる』ことを過信してはならない」との見方を示している。

〇「大企業病」で行動が後手後手に

三洋電機は今年3月、日本国内で最後に残った子会社を投資ファンドに売却、かつての家電大手は歴史の舞台からひっそりと姿を消した。

三洋電機の敗因は、「年功序列・低効率」という日本特有の「大企業病」にある。大企業では、各部門がそれぞれ、一生けん命に仕事をしているように見えるが、管理の節目が多すぎて、部門間の連携が少なく、最終的に責任を負う人がいない。また、情報が最終意思決定者に伝わるまでの時間があまりにも長いことから、「時すでに遅し」というケースが多い。


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コメント

最新コメント

fragrans6   2015-05-29126.48.57.*
全く同感のすばらしい論文です。元化学系中堅企業の研究所長でしたが、引退後に家電企業の無様な失敗続きの開発とマーケッティング体制について大いなる不満を抱いていました。この記事は、その不満を正確に的確に突いているように思います。

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