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中国のレストランで出される神戸牛、実は輸入禁止品

 赤い筋繊維の間に白い脂肪が入りこみ、まるで大理石のような模様を呈し、口に入れるととろけるような柔らかさ--。これは、霜降り牛を食べた人の多くが語る感想だ。日本の「神戸牛」の霜降りはその中でも絶品とされ、多くのレストランで提供されているが、価格はどれも高額だ。しかし実のところ、中国では神戸牛を含む日本の牛肉の輸入が許可されていない。食品栄養学の専門家も「これほど高脂肪の霜降り肉は、健康面でも良い点が無く、直腸がんを誘発する可能性もある」と指摘している。北京晩報が伝えた。

 神戸牛とは、一定の基準を満たした兵庫県但馬地方産の牛肉(但馬牛)を指す。メディアの報道や店の宣伝によると、神戸牛は音楽を聴き、ビールを飲み、マッサージ機でマッサージされて育つといい、最高級部位の肉質は脂肪の割合が普通の牛肉を大きく上回り、均等に分布しているため、「霜降り状」になっている。

 中国で売られている神戸牛はいずれも高額で、高級日本料理店の看板料理となっている。北京市朝陽区三元橋、海淀区中関村などの日本料理店を取材したところ、これらの店で売られている「神戸霜降り肉」は1人分(約150グラム)あたり188元(約3千円)から688元(約1万1千円)と値段はまちまちで、1斤(500グラム)あたりの価格が最高で2000元(約3万2千円)を上回るものもあった。これほどの高額であっても、神戸牛をオーダーする人は少なくない。日本を訪問したことがある李さんは、「日本で霜降り肉を食べたが、すばらしかった。帰国後も良く食べている。日本の牛は環境に配慮して育てられており、食べれば健康にも良いに違いない。食感も良い」と語る。

 しかし、一口百元以上もする神戸牛が、実は早くに中国の「輸入禁止品」リストに登録されていることは余り知られていない。2001年、日本などの国で狂牛病(BSE)が発生したことを受け、神戸を含む日本の牛肉は全て輸入禁止となったのだ。現在に至るまで輸入は解禁されていない。
 
 また、栄養学の専門家から見ても、霜降り肉は決して健康食品ではないという。中国農業大学食品栄養学専門家の范志紅氏は「中国は日本やEUなど、BSE発生地域からの牛肉製品の輸入を禁止しているが、神戸牛肉が食べられるという噂はあちこちの高級レストランで聞かれる。しかし、その肉がたとえ本物だったとしても、ただの脂肪・コレステロールが豊富に含まれている牛肉であり、ヘム鉄の補充という角度から見れば普通の牛すね肉にも及ばない」と指摘。「牛肉の口当たりがどんなに良くても、健康に良いとは限らない。世界的に見ても、栄養価が高い肉ほど安く、逆に脂肪・コレステロールが多く含まれる高級肉ほど慢性病を促進し、大腸がんの引き金になりやすい。口当たりのために高い金を払って霜降り肉を食べるのを悪いとは言わないが、健康的とは言えない」と述べた。(編集SN) 

 「人民網日本語版」2013年9月4日

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